あくつけき

日記みたいな

5/30 彼女が出て行った日の記録

その田園風景から流れる風が、荒んだ体を抱きしめたから、

懐かしさを帯びた蛙の音が、聞こえなくなった耳に懐かしさを運んだから、


この家を俺は気に入っている。

神戸というネームバリューを携えながらも、生家のようなノスタルジアを抱かせてくれるこの家が好きだった。


住み始めてから半月が経ち、子供のように住み着いた彼女との暮らしも、失ってしまった学徒生活を慰めるには充分に足るものだった。



全ては会社が悪いのだ